近年、デジタル配信プラットフォームの普及により、古尾谷雅人の真骨頂とも言える作品群が再び熱狂的な脚光を浴びている。特にNetflixやU-NEXTなどで配信されている伝説のサスペンス映画『丑三つの村』における鬼気迫る演技は、リアルタイム世代のみならず若い世代の映画ファンをも戦慄させている。
理不尽な村社会に追い詰められ、夜叉と化していく青年の狂気と哀愁。CGや過剰な演出に頼らない、生身の肉体と剥き出しの感情がぶつかり合うその芝居は、現代のサスペンス映画では決して味わえない凄みに満ちている。「父親のこの演技を超える役者は今どこにいるのか」――SNSで交わされるそうした絶賛の声は、巡り巡って息子の存在やその背景にある家族の物語へと人々の関心を再燃させる契機となっている。