本作の企画・監修を務めたのは、『ピタゴラスイッチ』や『0655』『2355』など数々の革新的番組を生み出してきた東京藝術大学名誉教授の佐藤雅彦氏です。佐藤氏が率いるクリエイティブグループが生み出す映像は、極限まで無駄を削ぎ落としたミニマリズムと、知的なユーモアが共存しています。
番組構成は「観察」「仮説」「実験」「考察」という4つのステップを明確に視覚化。カラスが水差しの中の水を飲むために小石を入れて水面を上げるイソップ寓話(ニューカレドニアガラスの研究でも実証された知性)をモチーフに、自ら試行錯誤する姿勢の尊さを伝えています。
さらに番組の質感を高めているのが、実力派俳優陣の起用です。コーナーの導入やナレーションを担当する蒼井優さんの落ち着いた透明感のある語り口は、視聴者を自然と観察の世界へ引き込みます。また、微細な観察を実演するパートには市川実日子さんや斎藤工さんが出演し、台詞を極力排した静謐な映像美を作り上げました。
印象的なアコーディオンやトイピアノの旋律が響く歌やBGMも番組の大きな魅力です。ノスタルジックでありながらどこか論理的なリズムを持つ音楽が、視聴者の集中力を研ぎ澄ます見事な演出効果を発揮しています。