日本テレビ放送網が制作し、大ヒットを記録した『天才!志村どうぶつ園』。同番組は2000年代の動物バラエティ番組の最高峰として君臨し、家族全員がテレビの前に集まる週末の象徴だった。
しかし、時代とともにテレビ放送産業における動物の扱いに対する倫理観やガイドラインは劇的な転換を迎えた。野生動物本来の行動様式を尊重し、過度な擬人化やステージパフォーマンスを控える姿勢がグローバルスタンダードとなったのだ。パンくんの歩みは、日本のメディアが「人間を楽しませる動物ショー」から「生命の多様性と福祉を学ぶ共生」へと価値観をアップデートさせていく過渡期の象徴でもあった。