かつての「恋のABC」は、一定の段階を踏んで身体的関係を深めるプロセスの「標準化」だった。AからB、そしてCへ進むことが一種の「ノルマ」のように語られた時代もあった。だが、2026年の若者たちがTikTokやInstagramの短い動画で語る文脈はまるで異なる。
「A=アプリで会う前のメッセージ」「B=初回デートでの会話の相性」「C=価値観の擦り合わせとコミットメント」――このように、物理的なスキンシップではなく、段階的な信頼構築のプロセスへとアルファベットの意味を大胆に書き換える投稿が急増しているのだ。昭和の定義を知る世代からは戸惑いの声も上がるが、デジタル世代にとっては直感的で使いやすい概念整理ツールとなっている。