大手のソニー・ミュージックアーティスツに所属し、俳優としてのトレーニングと現場経験を重ねる中で、彼自身のブランドはより深化している。所属事務所の手厚いバックアップを受けつつも、彼が勝ち取ってきた仕事の数々は、愚直なまでのオーディションへの挑戦と役作りの努力によるものだ。
芸能界において「二世タレント」という肩書は、初期の知名度を得る上では有利に働くこともあるが、長期的な評価においては時に重い呪縛となる。櫻井海音はその呪縛を言い訳にせず、正面から受け止めて打ち砕いた。父の背中を追うのではなく、まったく異なる「演劇」という戦場で自らの存在価値を証明してみせたのだ。その自立心こそが、現在の評価に直結している。