現在の利用状況に目を向けると、休日のピーク時間帯には県内外からの来訪者が重なり、1〜2時間待ちの札が出ることも珍しくない。特に午前11時前後と夕方の16時以降は混雑が集中しやすい傾向にある。ゆったりと湯と対峙したいのであれば、平日の開店直後か、あるいは昼下がりの14時台を狙うのが賢明な選択だ。
この施設最大の美点は、すべての部屋が趣を異にする家族風呂仕立てになっている点にある。岩をくり抜いた野趣あふれる湯船や、端正な切り石の浴槽など、部屋ごとに異なる表情を見せる。浴槽には常に生まれたての湯が注ぎ込まれ、一切の循環や加水を許さない本物の源泉掛け流しが貫かれている。前の利用客が出たあとには毎回清掃と湯の入れ替えを行う徹底した管理体制が、清潔感を何よりも重視する現代の湯治客から絶大な信頼を集める理由だ。