家庭でもち米を炊く際、多くの人が「ベチャつく」あるいは「芯が残る」という失敗に直面する。原因の9割は給水コントロールの誤りにある。うるち米と同じ感覚で扱ってはならない。
吸水速度がきわめて速いもち米は、洗米後すぐに吸水を始める。最初のすすぎは手早く行い、糠の臭いを吸わせないことが鉄則だ。浸水時間は夏場で30分、冬場でも1時間が限度。それ以上水に浸けると米粒が脆くなり、加熱時にデンプンが溶け出して食感を損なう。水加減は炊飯器の「おこわ・もち米専用目盛」に正確に合わせるか、重量比で米の80〜90%前後の水に抑える。このわずかな引き算が、粒立ちの際立つ理想のテクスチャーを約束する。