即席麺業界の歴史を紐解けば、1958年に安藤百福がチキンラーメンを発明した瞬間から、日本の食卓は劇的な変化を遂げた。スープと麺が一体となったあの完成された味は、世代を超えて日本人の原体験として刻み込まれている。
日清食品が満を持して投入した「ぶっこみ飯」は、本来なら行儀が悪いとされてきた「ラーメンの残り汁にご飯を入れる」という背徳の快楽を公式化させた商品だ。食品業界において、消費者の潜在的な願望をこれほど見事にすくい取った企画は珍しい。B級グルメの最高峰として君臨するこの商品をベースにしたアレンジレシピが広がるのは、必然の成り行きと言えるだろう。