騒動の発端は数か月前に遡る。自治会の役員会で配られた一枚の概要資料が、めぐりめぐって外部へ漏洩したことだった。その資料には「敷地統合」「高層複合施設の建設可能性」といった刺激的なワードが並んでいた。
事態の経緯解説をたどると、自治体側は当初、耐震基準を満たさない老朽店舗の解消と防災空間の確保を目的に協議を開始していた。だが、住民説明会が開催される前に斷片的な情報だけが先行。歴史的街並みを誇るエリアだけに、地域住民からは「住民を置き去りにした強引な決定だ」と強い反発の声が相次ぎ、話し合いは初手から混迷を極めることとなった。