今シーズンのランウェイは、まさにニュアンスカラーの独壇場だった。とりわけパリ・ファッションウィーク 2026年春夏コレクションの会場では、黒に代わる新しい基調色としてチャコールグレーが圧巻の存在感を示した。構築的なテーラードジャケットから、流れるようなドレープドレスに至るまで、ランウェイの空気感を決定づけたのはこの深いダークトーンだ。
長年にわたりアンコンストラクテッド・ジャケットのパイオニアとしてモード界を牽引するジョルジオ・アルマーニをはじめ、名だたるメゾンが素材感の異なるチャコールのレイヤードスタイルを提示。アパレル・ファッション産業全体が「一過性の消費」から「長く愛せるタイムレスなラグジュアリー」へとシフトする中で、どんな色とも調和するこの色の万能性が、改めて高く評価されている。