隆盛を極めた回転ベッドが突如として衰退へと舵を切るきっかけとなったのが、1984年の風営法大幅改正(1985年2月施行)です。これにより、いわゆるラブホテルが法的に「風俗営業(店舗型性風俗特殊営業)」として厳格な管理下に置かれることになりました。
新法ではホテルが風俗営業の届出を避けて一般ホテルとして営業するための「除外基準(設備要件)」が細かく規定され、その中に「客室内に回転するベッドその他の設備を有しないこと」という明確な禁止条項が盛り込まれたのです。これにより、新規に開業するホテルや客室を改装するホテルでは、回転ベッドを新設することが法律上不可能となりました。
「回転ベッドは違法なのか?」という疑問に対して正確に答えるならば、「現在新たに設置することは違法だが、法改正以前から設置されていた設備をそのまま使い続けること自体は合法(既存不適格・みなし許可)」となります。しかし、モーターの故障や部品の寿命が訪れてもメーカーの製造中止や規制の壁によって修理・交換が叶わず、リニューアル工事のタイミングで次々と撤去されていったのが、街から姿を消した実態です。