大衆演劇の大きな魅力の一つは、家族が生活と芸を共にしながら築き上げる独特のアンサンブルにあります。宝海劇団は、まさにその絆が舞台のエネルギーへとダイレクトに昇華されている一座です。
一座の重鎮であり創設者でもあるのが、父親の宝海竜成・総座長です。舞台に登場するだけで空間が引き締まる重厚な芝居心と、どこか人間味あふれるユーモアで、座長である大空を精神的・技術的両面からどっしりと支え続けています。また、劇団の推進力となっているのが、副座長を務める兄の宝海大心と、花形として舞台に華を添える宝海空也です。大心は安定感ある芝居と抜群のサポート力で劇場の空気を巧みにコントロールし、空也はシャープな立ち回りと瑞々しい個性で若いファン層からの厚い支持を集めています。
さらにファンの間で温かく見守られているのが、宝海大空の家庭環境です。宝海大空の妻もまた劇団の舞台に立ち、裏方から表舞台までを献身的に支える演劇一家の一員として知られています。公の場や劇団の舞台裏でも、過度に私生活を誇示することなく、共演者としてのプロフェッショナリズムを保ちながら一座を支える姿勢は、オールドファンからも極めて高く評価されています。舞台上で家族同士が繰り広げるアドリブの応酬や阿吽の呼吸は、他劇団では味わえない濃密な多幸感を生み出しています。