芸能人の出自を語る上で欠かせないのが、「本名」と「帰化」という法的な手続きに関する知識です。日本の芸能界において、芸名を使用することは一般的ですが、在日韓国人・朝鮮人の家庭に生まれた方の場合、法的な本名(韓国・朝鮮名)のほかに、日常生活で用いる「通名(通称名)」を持つケースが歴史的に多く見られました。
日本における「帰化」とは、国籍法に基づき法務大臣の許可を得て日本国籍を取得する行政手続きを指します。法務省の『帰化許可申請者数等の推移』データによると、毎年数千人から1万人前後の外国籍保有者が日本国籍を取得しており、その中には当然、芸能関係者やスポーツ選手も含まれます。帰化が許可された際は、法務省の「官報」に氏名や生年月日、住所が法的に告示されるため、これらが公的な記録として残ることになります。
芸能人が日本国籍へ帰化する背景には、生活上の現実的な事情が色濃く関係しています。日本生まれの在日コリアン二世・三世は、日常生活において日本人と何ら変わらない生活を送っていますが、海外公演や映画祭への参加、国際共同制作におけるビザ取得手続きなどで煩雑な壁に直面することが少なくありませんでした。また、結婚や家族の将来を考慮し、日本での権利関係や生活基盤を安定させるために自然な選択として帰化するケースが主流です。