旬の桃を手軽に、かつ劇的な手軽さで長期保存したいときに推奨されるのが、近年SNSでも爆発的な拡散を見せた桃丸ごと冷凍の皮むき裏ワザです。桃の皮むきといえば、湯むきをしたり包丁で果肉を削ってしまったりと手間の多い作業ですが、冷凍の物理変化を利用すれば、驚くほど簡単に処理できます。
手順はいたってシンプルです。まず、桃の表面についた産毛を流水でやさしく洗い流し、キッチンペーパーで水気を完全に拭き取ります。その後、1玉ずつ空気が入らないよう食品用ラップで隙間なくぴっちりと包み込み、冷凍用保存袋(ジッパー付き)に入れて冷凍庫へ投入します。食べる際は、冷凍庫から取り出した凍結状態の桃に流水を10秒から20秒程度まんべんなく当てるだけです。すると、表面の薄皮だけがわずかに解凍され、指の腹で撫でるように滑らせるだけで、つるりと一瞬で皮がむけていきます。
一方、毎朝のヨーグルトやお菓子作りに少量ずつ使いたい場合は、レモン汁を活用した桃の冷凍保存法が最も確実な変色防止策となります。レモン果汁に含まれるビタミンC(アスコルビン酸)とクエン酸は、酸化還元作用によってポリフェノールの褐変を強力に阻害します。
具体的な下準備としては、くし形にカットした桃1玉分に対し、レモン汁小さじ1〜大さじ1を全体に優しく絡めます。さらに効果を高めるなら、大さじ1〜2程度の砂糖またはガムシロップをまぶして表面に薄い糖液の膜を作ります。砂糖が果肉表面をコーティングすることで外気との接触を遮断し、家庭用冷凍庫特有の乾燥(冷凍焼け)を防ぐバリアとして機能します。この処理を施した桃を、重ならないようフリーザーバッグに平らに並べて金属トレーの上で急速冷凍すれば、1ヶ月経過してもみずみずしい淡いピンク色を保ち続けることが可能です。