育成選手たちが目指す最大の関門が、支配下登録制度への昇格だ。プロ野球各球団が保持できる支配下選手の上限は70人。この枠に空きを作り、7月31日の登録期限までに球団と支配下契約を結ばなければ、そのシーズンの一軍公式戦に出場することは叶わない。
背番号が2桁へと変わり、年俸も支配下最低保障である440万円以上へと引き上げられる瞬間、選手の運命は劇的に変わる。しかし、期限が近づくにつれて二軍の現場には独特のピリついた空気が漂う。ファームで打率3割を超えていても、チームの補強方針や一軍の傷病者状況という「運」に左右されることも珍しくない。結果を出し続けることだけが、唯一の生存戦略なのだ。