年の差ばかりが注目されがちだが、二人の関係の本質はむしろ「徹底して対等な対話」にある。三谷氏といえば、作品に対する並々ならぬこだわりと過剰なほどの照れ屋で知られる人物だ。締め切り前の張り詰めた緊張感を和らげたのは、彼女のサバサバとした気取らない性格だった。
過剰に気を遣わせず、かといって放任するわけでもない。演出家としての顔を自宅に持ち込ませない絶妙な距離感。それこそが、彼が再婚を決意した最大の理由だった。家庭内では「ヒットメーカー三谷幸喜」ではなく、ただの「ひとりの男」として接する彼女の存在が、彼にとって何よりの救いとなっている。