作図法を理解した上で、記憶を強固に固定化するのがゴロ合わせの役割です。まず絶対に混同してはならないのが、中枢から末梢へと向かう解剖学的階層の並び順です。
「根(こん) → 幹(かん) → 部(ぶ) → 束(そく) → 枝(し)」
この順番は、語呂として「根幹部、即死!(こんかんぶ、そくし)」と唱えて叩き込んでください。国家試験の選択肢問題では「外側神経束から上神経幹が分岐する」といった階層を逆転させた引っ掛けが頻出するため、この順序関係の固定は必須の防壁となります。
さらに、腕神経叢から最終的に生まれる主要5大神経(終枝)の並び順を覚えるための伝統的かつ最も強力なゴロ合わせがこちらです。
【終枝5大神経のゴロ合わせ】
「筋・え・とう・せい・しゃく(金・江・透・製・爵)」または親指側からの走行順を意識した「筋・腋・橈・正・尺(きん・えき・とう・せい・しゃく)」。
・筋:筋皮神経(外側神経束より)
・腋:腋窩神経(後神経束より)
・橈:橈骨神経(後神経束より)
・正:正中神経(外側神経束と内側神経束の合流)
・尺:尺骨神経(内側神経束より)
また、神経束の名称(外側・後・内側)は、走行する腋窩動脈(えきかどうみゃく)との位置関係によって命名されています。動脈の外側を通るから「外側神経束」、後ろを通るから「後神経束」、内側を通るから「内側神経束」です。単なる記号の暗記ではなく、「中心に太い動脈が走り、それを取り囲むように束が配置されている」という解剖学的リアリティを持つことで、知識のネットワークが格段に強固になります。