ネット上の料理コミュニティや大手レシピサイトの声を検証すると、「魚焼きグリルの網にくっついて身がバラバラになった」「表面が黒焦げなのに中が生焼けだった」という失敗談が全体の約6割を占めています。直火の遠赤外線で香ばしく焼き上げるグリルと、熱伝導と密閉性に優れるフライパンには、それぞれ明確な火入れのコツがあります。
まず、手軽さで選ばれるフライパンでの焼き方のコツです。油を引いて直接焼くと、身が崩れやすくタレが焦げ付いてしまいます。これを完璧に防ぐのが「魚焼き用クッキングシート」または「フッ素樹脂加工アルミホイル」の活用です。
熱したフライパンにシートを敷き、漬けダレを軽くペーパーで拭き取った鰆を並べます。火力は弱めの中火を厳守。皮目を下にして蓋をし、約3〜4分間「蒸し焼き」にします。密閉された空間で蒸気を行き渡らせることで、身の内部温度を急激に上げることなく70℃前後の凝固点へと優しく到達させます。裏返したら蓋を外し、余分な水蒸気を逃がしながら残りの面を2分ほど焼き上げれば、皮はパリッと、中はふっくらとした仕上がりになります。
一方、香ばしさを極める魚焼きグリルで焦がさない方法には、プロならではのタイムマネジメントがあります。家庭用グリルは火元と魚の距離が近いため、みりんの糖分が200℃を超えると一瞬で炭化します。網に薄く油を塗り、中火で2分間しっかり予熱した後、皮目を上にして弱火で焼き始めます。表面に焼き色が付き始めたタイミング(約3分後)で、一度取り出して上からアルミホイルをふんわりと被せます。この遮熱シールドによって直火を遮り、中までじんわりと熱を通すことで、焦げ付きをゼロに抑えながら香ばしい薫香を纏わせることが可能です。