山梨県甲府市に生まれた斉藤壮馬のプロフィールを語る上で欠かせないのが、早稲田大学文学部卒業という輝かしい学歴です。しかし、その足跡は決して敷かれたレールを順風満帆に歩んできたエリート街道ではありません。
過去の手記や特番インタビューにおいて、彼は高校時代に経験した「学校に行けなくなった時期(不登校)」について赤裸々に語っています。自宅の部屋で一人、壁一面の本棚に囲まれながら文学作品を読み漁り、貪るように映画やアニメを鑑賞していた日々。この孤独な内省の時間が、現在の彼の表現の根底にある「言葉への異様な執着」と「人間の多面性に対する鋭い観察眼」を育みました。
その後、高等学校卒業程度認定試験(旧大検)を経て名門・早稲田大学文学部へと進学。在学中には、声優業界屈指の難関として知られる「第2回81オーディション」に挑戦し、見事優秀賞を受賞して本格的な声優養成の道へと進みました。
大学の講義で西洋文学や近現代文学の構造論を学びながら、夕方からは養成所で発声や芝居の基礎を叩き込むという過酷な二重生活を敢行。学問による論理的思考力と、泥臭い下積みが融合したハイブリッドなバックボーンこそが、台本の行間を緻密に読み解く斉藤壮馬の「知性派アクト」を形成しています。