世界の商業宇宙市場に目を向けると、アメリカのスペースXによる「ファルコン9」の独走状態が続いている。これに対し、日本のH3ロケットや欧州の「アリアン6」が巻き返しを図る構図だ。しかし、アフリカや東南アジア、南米などのグローバルサウス諸国において、中国は独自の外交ルートと低価格を武器に宇宙インフラのパッケージ輸出を強めている。
衛星本体の開発から発射サービスまでを丸ごと提供する中国の戦略において、確実な輸送手段としてのロケットの存在は不可欠だ。競争が過熱する商業宇宙市場において、西側諸国が提示する価格や納期に対して、中国側が突きつける対案の核心にこの機体が位置している。