授賞式や映画祭の会場に彼女が現れると、カメラのフラッシュは一斉にそのスタイルを捉える。彫刻のようなネイルアート、大胆なヘッドウェア、そして身体のラインを美しく際立たせるハイブランドのカスタムドレス。彼女にとってファッションは、単なるドレスアップではなく、自身のルーツと自己表現を誇示するための「鎧(よろい)」だ。
性別や既存の美の規範にとらわれないタトゥーやピアス、スキンヘッドの美しさは、ファッション誌の表紙を幾度も飾ってきた。モード界のトップデザイナーたちがこぞって彼女にラブコールを送る理由は、衣裳を着こなすだけでなく、衣裳に思想を吹き込むことができるからにほかならない。