阿部純子の女優魂が映画関係者に決定的な衝撃を与えた作品といえば、白石和彌監督のバイオレンス巨編映画『孤狼の血』(2018年)です。役所広司や松坂桃李といった錚々たる俳優陣が激突するハードボイルドな世界観の中で、彼女は薬物中毒の過去を持つスタンド「華」のホステス・岡田桃子役を熱演しました。
清純派のイメージを完全に覆す体当たりの濡れ場や、極限状態に追い詰められた人間の哀愁と色香を生々しく表現した演技は、業界内外で絶賛を浴びました。この圧倒的なパフォーマンスにより、阿部純子は第42回日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。名実ともに日本映画界屈指の実力派女優としてのポジションを確立したのです。