キャリア初期の金字塔である『甲鉄城のカバネリ』の無名役で、千本木は少女のあどけなさと冷徹な戦闘マシーンとしての二面性を見事に演じ分けた。あの一瞬で空気を凍りつかせるような圧倒的なヒロイン像は、彼女の名をアニメファンに決定的に刻み込むきっかけとなった。
そして年月を経て出会った『転生王女と天才令嬢の魔法革命』のアニスフィア・ウィン・パレッティア役では、型破りな行動力と底抜けの明るさの裏にある孤独を繊細に演じ切る。少女から大人へ、シリアスからコミカルへ。役柄の振れ幅を恐れず、常にキャラクターの心臓の鼓動をダイレクトに響かせる芝居の筋力は、年々研ぎ澄まされている。