一般的な生ビール(350ml缶)に含まれるプリン体はおよそ12〜25mg程度であり、食品単体として見れば鶏レバーなどに比べて決して桁違いに多いわけではありません。しかし、それでもビールが痛風の引き金とされる理由は、アルコール自体の薬理作用にあります。
アルコール(エタノール)が肝臓で分解される過程で、体内のATP(アデノシン三リン酸)が消費され、尿酸の生合成が急激に促進されます。さらに、アルコール代謝によって生じる乳酸が腎臓からの尿酸排出を直接ブロックするため、血中の尿酸値が二重のメカニズムで跳ね上がります。
近年はプリン体オフ・ゼロ食品の評判が高まり、健康志向の選択肢として定着していますが、「ゼロだから何杯飲んでも安全」という解釈は完全な誤解です。プリン体カット製品であってもアルコールによる尿酸値上昇作用は免れないため、純アルコール量換算で1日20g以内(ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合程度)に留め、週に2日以上の休肝日を設けることが肝要です。