メッセージカードを巡るカルチャーが、ここ数年で劇的な進化を遂げている。文房具・ステーショナリー業界では、単なる事務用品としての紙やシールではなく、贈る側の創作意欲を刺激する質感豊かな特殊紙や、立体的なデコレーション素材の需要が急拡大した。背景にあるのは、SNSを中心としたハンドメイド・DIYカルチャーの定着だ。
「お金をかけた豪華な贈り物よりも、子どもやパートナーが自分のために手を動かしてくれた痕跡にグッとくる」。都内の商業施設で行われたアンケートでも、世の父親たちの本音が浮き彫りになっている。LINEで一言「ありがとう」と送る手軽さの対極にある、紙の擦れる音やインクの滲み。それこそが、多忙な父親の疲れた心を解きほぐす最大の処方箋になっている。