アジア全土で爆発的なヒットを記録した台湾の名作青春映画『あの頃、君を追いかけた(韓国リメイク版)』において、ヒロインのソンア役に抜擢されたダヒョン。誰もが憧れる学校のマドンナでありながら、思春期特有の繊細な揺らぎを抱える難役だ。キャスティングが報じられた当初、一部では「アイドルの知名度頼みではないか」という冷ややかな視線も存在した。しかし、完成した映像はその懐疑論を一瞬で打ち砕く。
セリフに頼らない視線の動線。ふとした瞬間にこぼれ落ちる孤独や戸惑い。彼女は過剰な装飾を削ぎ落とし、等身大の少女の体温をスクリーンに焼き付けた。K-POPの巨大なステージで培われた空間把握能力と感情の伝播力が、映画という静謐な空間で驚くべき化学反応を起こしている。