旅の成否を分けるのは、徹底した時間配分と予約の戦略にほかならない。黄金ルートの起点は、午前8時前の近江町市場だ。混雑のピークを避け、朝一番で市場直営の海鮮丼を堪能する。そこから金沢城公園を抜けて兼六園を散策し、ランチには香林坊や片町の裏手に佇む隠れ家割烹を狙うのが賢明な選択となる。
夕暮れ時には、炭火でじっくりと皮目を炙ったのどぐろを求めて木倉町の路地へ向かいたい。したたる脂が炭に落ちて立ち上る芳醇な香りは、一度体験すると忘れられない。続いて2軒目に狙うべき金沢おでんの名店は、飛び込みでの入店が極めて困難な激戦区だ。
ここで明かすべき予約の裏技は、夕方の開店直後ではなく「2回転目の午後8時15分枠」を狙い撃ちすること。多くの店で当日夕方に発生するキャンセル枠や、常連客が引けた直後の隙間時間を電話で直接確認する手法が極めて高い勝率を誇る。さらに、ホテルのフロント経由で地元枠を確保してもらうアプローチも、観光客が知らない実効性の高い一手だ。