ペット保険大手のアニコム損害保険株式会社が公表する年間データによると、室内飼育猫の運動量不足と過食に起因する肥満関連の保険金請求件数は高止まりを続けている。関節炎や糖尿病、下部尿路疾患(FLUTD)など、肥満が引き金を引く二次疾患の治療費負担は飼い主にとって決して小さくない。
こうした実態を受け、人気ペット雑誌『ねこのきもち』(ベネッセコーポレーション)などの専門メディアでも、愛猫の「適正体型」に関する特集が繰り返し組まれている。読者アンケートでは、お腹のたるみを見て「太った」と自己判断し、極端な食事制限を敢行して肝リピドーシス(脂肪肝)を発症させてしまう悲劇的なケースも報告されている。
一方で、YouTube(ペットケア情報プラットフォーム)などを通じて発信される獣医師の解説動画が普及したことで、正しいボディ・コンディション・スコア(BCS)への関心は急速に高まった。単なる体重計の数字だけに一喜一憂するのではなく、骨格と筋肉、そして皮膚のたるみを多角的に観察するリテラシーが飼い主側に求められている。