消費者が個室を選ぶ理由は、単なる「個室という条件」にとどまらない。現地での取材や来店客へのインタビューから浮かび上がったのは、大きく分けて3つの要素だ。
第一に「圧倒的な静寂と会話の質」である。賑やかな居酒屋では相手の声が聞き取りにくく、結果として会話が浅くなりがちだ。完全個室であれば、音響やBGMに至るまで配慮されており、大切な人との対話に没頭できる。
第二に「セキュリティと機密性」だ。情報社会の現代、ビジネスのアイデアや社内の話題、あるいは個人的なプライベートの相談事は、他人の耳に届かない場所で話すのが鉄則となっている。
第三に「心地よい距離感と居心地」が挙げられる。他客との視線が合わない設計や、他人の移動によるバタバタ感がない環境は、心身のリフレッシュにおいて圧倒的な優位性を持っている。