パンツスタイルで披露宴に列席する際、最も留意すべきは「平服(略礼服)」の枠組みを超えたフォーマル度の担保だ。全日本冠婚葬祭互助協会などのガイドラインでも示されている通り、フォーマルな場におけるパンツスタイルは、かつて昼の正礼装としては認められにくかった歴史がある。しかし、現代の結婚式においては、上質なファブリックとエレガントな仕立てを選ぶことで、格式高いホテルウェディングでも堂々と着用できるようになった。
避けるべきは、ビジネススーツを想起させる綿や硬いウール素材、そしてシワになりやすい薄手のリネンだ。選ぶべきは、優美な光沢を放つシルク混、滑らかな落ち感を持つトリアセテート、あるいは繊細なレースやジャガード素材である。動くたびに裾がしなやかに揺れるワイドパンツや、センタープレスが美しく通ったテーパードなら、品格と華やぎを同時に満たすことができる。
露出度のコントロールも肝要だ。昼の披露宴では肩や胸元の露出を控え、シアー素材の長袖やケープスリーブを取り入れるのが大人の配慮。夜のレセプションであれば、適度なバックオープンやデコルテを見せるカッティングに煌びやかなジュエリーを合わせるなど、時間帯による表情の変化を楽しみたい。