ネット通販などで金属製のスケーラーが手軽に入手できるようになったことから、「自分で歯石を取れば安上がり」と考える方が見受けられます。しかし、自分で歯石を取る危険性は極めて高く、歯科医師や専門家は一様に強い警鐘を鳴らしています。
専門教育を受けたプロでさえ、ミラーの反射角度や手元の力加減をミリ単位でコントロールして処置を行っています。知識のない素人が尖った金属器具を口に入れると、以下のような取り返しのつかないトラブルを招く危険があります。
- エナメル質の損傷:歯の表面に細かな傷がつき、かえって汚れや着色が沈着しやすくなる。
- 歯茎の裂傷と感染症:手元が狂って歯肉を深く突き刺し、化膿や激痛を引き起こす。
- 歯根膜の破壊:歯と骨を繋ぐ組織を破壊し、歯肉退縮(歯茎が下がる現象)を加速させる。
自分で取れるのは目に見えるごく一部の歯石に過ぎず、本当に除去すべき「歯周ポケット深部の歯石」は自力では決してアプローチできません。大切な歯を失うリスクを避けるためにも、自己処理は厳禁です。