サザンオールスターズの楽曲が持つ親しみやすさや抒情的なメロディラインに対し、KUWATA BANDのアプローチはどこまでもストイックかつハードボイルドだ。「BAN BAN BAN」の曲構造を紐解くと、AメロからBメロ、サビへと向かう王道の邦楽構成を取りながらも、裏で鳴り響くコード進行やリズムのハネ具合は極めて本格的なアメリカン・ロックの文脈に沿っている。
サザンでは桑田の日本語詞とメロディの融合が主軸となるが、ここではエレクトリックギターのソリッドな歪みと、シンセサイザーの80年代的なアタック感が前面に出ている。歌謡曲的要素を意図的に排し、純粋なポップ・ロックの衝動をダイレクトに盤面に刻み込んだ点が、サザンとの最も大きな相違点といえるだろう。