結論から言えば、10分以上屋外を歩くなら傘は必須だ。気象学における「降水量1mm」とは、降った雨がどこにも流れ去らずに溜まった場合、1時間で水深1ミリメートルになる量を指す。数字だけ見るとごくわずかに思えるが、これは1平方メートルの地面に1リットルの水が均等に撒かれる計算になる。
駅までの3分間を早足で駆け抜ける程度なら、フード付きのジャケットでしのげるかもしれない。しかし、通常の徒歩移動を15分も続ければ、衣服の表面はしっとりと重くなり、スマートフォンの画面には操作を妨げるほどの水滴が広がる。特にスーツや吸水性の高いニットを着ている場合、傘なしで歩き切るのは無謀と言わざるを得ない。
週末の予定を大きく左右するレジャーの現場でも、この「1mm」は明確な境界線として機能している。ゴルフであれば、グリーン上に水が浮くほどではないため、レインウェアを羽織ればプレー自体は問題なく続行されるケースが大半だ。一方でキャンプとなると話は別である。1時間に1ミリの雨が半日降り続けば、設営や撤収の難易度は跳ね上がり、テントの隙間から湿気が入り込んで寝具をじわじわと冷やしていく。バーベキューや野外フェスでも、足元がぬかるみ始める目安がまさにこの降水量だ。