製造業の平均営業利益率が5%前後と言われる日本において、キーエンスは驚異の50%超を叩き出し続けています。この並外れた競争力を支えているのが、滝崎氏が言語化した独自の経営哲学です。
滝崎氏の残した名言として最も知られているのが、次の言葉です。
「最小の資本と人で、最大の経済効果を上げる」
この思想を具現化するため、同社では以下の鉄則が徹底されています。
- 顧客が欲しいと言うものは作らない:顕在化した要望に応えるだけでは価格競争に巻き込まれるため、顧客自身も気づいていない「潜在ニーズ」を先回りして製品化する。
- 企画・開発と直販に特化:工場を持たないファブレス体制で固定費を極小化し、営業担当者が顧客の現場に深く入り込んで課題を抽出する。
- 人件費はコストではなく利益の分配:得られた利益は高水準の賞与として社員に還元し、高いモチベーションと優秀な人材の確保を両立する。
感覚や勘に頼る営業を廃し、社員の行動や商談プロセスを徹底的にデータで可視化・共有する仕組みも、滝崎氏が作り上げた強固なシステムの一環です。