お酒をほとんど飲まないにもかかわらず肝臓に中性脂肪がたまる「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」(近年の国際基準では代謝異常に関連するMASLDとも呼ばれます)は、国内でも推計2,000万人規模に達しているとみられます。放置すると炎症を伴うNASH(非アルコール性脂肪肝炎)へ移行し、肝硬変や肝がんへと悪化するリスクをはらんでいます。
数多くのメタアナリシス(統合解析研究)において、日常的にコーヒーを摂取するグループは、まったく飲まないグループと比較して脂肪肝の発症リスクが有意に低下していることが示されています。さらに、肝細胞の破壊度合いを示すALTやAST、胆管系や解毒機能の負担を示すγ-GTPの数値が改善傾向を示すデータも豊富です。
コーヒーの継続的な摂取は、肝臓組織の線維化(組織が硬くなる現象)を抑える働きも報告されており、肝硬変や肝がんへの重症化リスクを遠ざける予防因子としての評価が医療現場でも定着しつつあります。