法医学とは、死因を突き止める学問であり、「過去」を検証する作業だ。だが本エピソードにおいて、ミコトたちUDIラボの仕事は「未来の生」を守るための闘いへと昇華される。死者は二度と喋ることができない。だからこそ、遺体に刻まれた小さな傷跡や痕跡から、彼がどれほどの苦痛に耐え、何を訴えようとしていたのかを読み解く必要がある。
中堂系(井浦新)の存在もまた、このドラマの深度を増している。普段は傍若無人で冷酷に見える中堂だが、過去に愛する者を奪われた経験を持つ彼だからこそ、「死んだ人間の気持ち」に対して容赦ない現実を突きつける。「死んだ奴は答えてくれない。今度会ったら聞いてみるんだな」というドライなセリフの裏には、生き残った者が抱える永遠の苦悩を知り尽くした男の、不器用な優しさが隠されている。