さくらんぼ酒づくりで最も多くの人がつまずくのが、甘味とアルコール感のアンバランスさ、そして雑菌繁殖によるカビの発生だ。プロが推奨する失敗知らずの黄金比率は極めてシンプルながら、緻密に設計されている。
【極上さくらんぼ酒の黄金比率】
・さくらんぼ(生):500g
・氷砂糖:150g〜200g(すっきり辛口なら150g、濃厚な甘みなら200g)
・ホワイトリカー(アルコール度数35度):900ml〜1,000ml
下処理のファーストステップは「完全な乾燥」にある。水洗いした後、清潔なペーパータオルの上に一粒ずつ並べ、水滴を一切残さないよう徹底的に拭き取る。水分はカビの最大の温床だ。その後、ピンセットや手作業で軸を優しく外す。軸をつけたまま漬けると青臭さの原因になるため、必ず取り除くのが澄んだ風味を残すコツである。
保存瓶は熱湯消毒、もしくは高濃度アルコールで隅々まで拭き上げておく。瓶の底にさくらんぼを敷き、その上に氷砂糖を重ね、交互に層を作っていく。最後にホワイトリカーを静かに注ぎ入れ、冷暗所へと安置する。急激にかき混ぜず、自然な対流に任せるのが鉄則だ。