幻影旅団ナンバー8を背負うシズクの強さの根幹にあるのが、具現化系の念能力「不思議で便利な大掃除(デメちゃん)」です。牙が生えた掃除機のような異形の念獣を具現化し、あらゆる物質を吸引します。
デメちゃんには明確なルールと制約が存在し、これが攻防両面において極めて独特なタクティクスを生み出しています。
【デメちゃんの基本ルールと制約】
- 生命体の吸引不可:「生きた人間や動物」など、シズク自身が「生きている」と認識しているものは吸い込めない。
- 念能力による生成物の吸引不可:他者のオーラで具現化されたものや、オーラそのものは原則として吸い込めない。
- 無制限の吸引容量:吸い込まれた物質がどこへ行くのかはシズク本人も知らないが、事実上無限の容量を持つ。
- 最後の1つの吐き出し:最後に吸い込んだ「1種類」のものだけは、デメちゃんから吐き出して元に戻すことができる。
キメラアント編におけるペイク戦で見せたように、相手の身体に傷さえつければ「傷口から血液だけを無制限に吸引して失血死させる」という凶悪な必殺コンボが成立します。毒物の除去や証拠隠滅、広範囲のトラップ排除など、旅団のサポート・後処理役として唯一無二の価値を発揮してきました。
しかし、この能力はヒソカの「伸縮自在の愛(バンジーガム)」に対して致命的な相性の悪さを露呈します。バンジーガムは「オーラそのもの」であるためデメちゃんで吸い込むことができず、絡め取られた時点で物理的打撃力に劣るシズクは完全に主導権を奪われます。シズク自身が自己の限界を冷静に分析できているからこそ、現在はクロロの庇護下で行動を選んでいるのです。