ほうれん草を口にしたとき、特有のエグみを感じたり、歯の表面がざらつくような違和感を覚えたりした経験はないだろうか。その元凶となるのが、天然の防衛物質であるシュウ酸だ。シュウ酸は体内でカルシウムと結合しやすく、大量摂取は結石の原因にもなり得る。さらに、栽培過程で蓄積する硝酸態窒素も、風味を損なう一因として知られている。
農林水産省の調査や広報資料でも、野菜に含まれる各種成分の特性に応じた適切な調理法が紹介されてきた。シュウ酸は水溶性の性質を持つため、熱を通し水に晒すことでかなりの割合を除去できる。しかし、ただ闇雲にお湯へ泳がせれば解決するわけではない。