二人の関係性を紐解くうえで無視できないのが、身を置く環境の圧倒的な違いだ。長澤まさみは、日本芸能界屈指の名門である東宝芸能の生え抜き看板女優として、映画界の王道を歩んできた。周囲の期待を背負い、清廉でプロフェッショナルなスタンスを貫くことが常に求められる立場にあった。
一方の伊勢谷友介は、俳優業のみならず「リバースプロジェクト」を立ち上げ、社会起業家やクリエイターとして既存の枠組みに囚われないアグレッシブな活動を展開していた。伝統的な芸能界のシステムの中で生きる王道女優と、社会変革を掲げて独自路線を突き進むアクティビスト。そのカルチャーギャップは、二人の情熱だけで埋めるにはあまりにも深すぎた。