近年、彼の表現領域において急速に存在感を増しているのが建築とランドスケープデザインだ。ワシントンD.C.のスミソニアン機関ハーシュホーン美術館における彫刻庭園の再整備をはじめ、国内外の歴史的建築の改修や庭園の設計を次々と手掛けている。
古材や自然石を大胆に配しながらも、極限まで無駄を排除した直線と面の構成。彼の建築は、建物の「形」を主張するのではなく、そこを満たす「光」と「風」、そして「気配」を主役に据える。長年、写真家としてレンズを通して空間と光を観察し続けてきた眼力と、古美術への深い造詣が、現代の都市空間に類を見ない気品と緊張感をもたらしている。