オファー拒否説と並んでファンの間で長年燻っていたのが、「水嶋ヒロにとって仮面ライダーは黒歴史なのではないか」という疑念でした。若手俳優が特撮出身というイメージから脱却するために過去の出演歴に触れたがらないケースが昭和から平成初期に見られたことから、水嶋ヒロも同様のスタンスではないかと邪推されたのです。
しかし、本人の発信を追うと現実は正反対であることが分かります。水嶋ヒロはSNSや自身の公式メディアにおいて、『仮面ライダーカブト』や演じた主人公・天道総司に対する愛情を一貫して公言しています。自宅で長女と一緒に『仮面ライダーカブト』を鑑賞した際のエピソードを披露し、「娘がパパをカブトだと認識して喜んでくれた」「自分にとってカブトは一生誇れるかけがえのない青春の宝物」と温かい言葉で振り返っています。
さらに劇中の代名詞である「おばあちゃんが言っていた……」という名言フレーズや、作中で披露した料理の腕前は、退社後に自身が開設したYouTube料理番組やSNSの投稿でも自然にリスペクトされています。当時、加賀美新(仮面ライダーガタック)役を演じた俳優の佐藤祐基ら当時のキャスト陣とも交流が続いており、作品そのものを遠ざけるどころか、自らの原点として今なお大切に抱きしめ続けている様子が窺えます。