事件の発端となったのは、2004年6月の写真週刊誌による特大スクープだった。薄暗いバーのカウンターで、周囲の視線も憚らず体を寄せ合う二人の姿が克明に激写されたのだ。当時、日本中が息を呑んだ。既婚者同士の禁断の関係というセンセーショナリズムはもちろんのこと、そこに写し出されていた生々しい熱量が、あまりに劇的だったからである。
現場となった六本木の一角は、当時も夜の社交場として数々のドラマを生んでいたが、この一件は格が違った。相手が誰であろうと己のスタイルを崩さないギタリストと、妖艶な魅力で周囲を魅了し続ける女優。二人の遭遇は、偶然の重なりというよりは、危険な化学反応が引き起こした必然の事故のようでもあった。世間のバッシングが激化する一方で、二人が漂わせる危険な色気にどこか惹きつけられてしまう大衆心理が確かに存在していた。