大賞と並び、音楽業界関係者が最も熱い視線を注いできたのが「最優秀新人賞」の行方です。新人賞レースはその年の業界力学や次世代スターの台頭をダイレクトに反映する登竜門として機能してきました。
1980年代初頭のアイドル黄金期には、1980年の田原俊彦、1981年の近藤真彦が新人賞を獲得し、男性アイドルの勢力図を決定づけました。面白いのは、1982年に中森明菜や松本伊代、小泉今日子らがひしめく大激戦の中で最優秀新人賞を獲得したのがシブがき隊だったという事実です。中森明菜は新人賞を逃したものの、後に大賞を2連覇するなど、新人賞の当落がその後のアーティスト寿命を決定づけるわけではない点も歴史の妙味と言えます。
2000年代以降は演歌界の新星として登場した氷川きよし(2000年)をはじめ、BIGBANG(2009年)やiKON(2016年)といったK-POP勢、さらにはFRUITS ZIPPER(2026年)などライブアイドル発のグループまで、ジャンルを越えた新星たちが歴代新人賞のリストに名を連ねています。