街頭からカラーギャングが消滅したからといって、不良少年たちのネットワークそのものが霧散したわけではない。かつてストリートで徒党を組んでいた残党やその系譜は、より実利的な「半グレ」へと看板を掛け替え、現代では警察庁が指定する「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」へと姿を変えた。
現代の犯罪集団に、かつてのようなチームカラーや縄張りの美学はない。SNSや暗号化アプリを通じて離散集合を繰り返し、特殊詐欺や強盗、資金洗浄といった経済犯罪に手を染める。色で自己主張していたかつての愚連隊は、完全に「不可視化」されたビジネスライクな犯罪システムへと変貌を遂げた。原色のバンダナを巻いて路地に立っていた若者たちの影は、デジタル空間の闇の中へと溶け去ったのだ。