ネット上のSNSやダイエットコミュニティで頻繁に交わされる「体重計の数字は落ちたのに、見た目が全然痩せて見えない」という悩み。この現象の背景には、体組成の崩れによる「隠れ肥満(サルコペニア肥満傾向)」が存在します。
体重だけを急激に落とそうとして、極端なカロリー制限や単品ダイエットを行うと、身体はエネルギー不足を補うために自らの「筋肉」を分解してエネルギーを生み出します。その結果、脂肪ではなく筋肉と体内の水分がごっそり抜け落ちて体重計の数値だけが減少します。
筋肉が落ちると、皮膚や脂肪を内側から支える土台が失われるため、皮膚や脂肪組織が重力に負けて下垂し、実質的に脂肪の割合(体脂肪率)が跳ね上がるという皮肉な現象が起こります。これが「体重は落ちたのに脚やお腹がプニプニしたまま」「やつれて見えて引き締まらない」という噂の真相です。
また、女性につきやすい脂肪の多くは皮膚のすぐ下につく皮下脂肪です。内臓脂肪に比べて血流が少なく分解に時間がかかるため、筋肉量が減った状態で皮下脂肪だけが残ると、ボディラインの締まりが完全に失われてしまいます。