興味深いのは、このトレンドを牽引しているのが中高年層だけではない点だ。デジタルネイティブであるZ世代や20代の若者たちが、昭和感漂う重厚なインテリアやネルドリップの作法を「新鮮で洗練されたもの」として捉えている。
彼らにとって、ファストフードのような効率性ではなく、一杯を丁寧に淹れるプロセスそのものがコンテンツであり、愛おしい体験なのだ。SNSには、レトロな木目調のカウンター、アンティークのカップ、そして琥珀色のコーヒーが美しく切り取られた写真やショート動画が溢れている。アナログな空間がデジタル上で拡散され、新たな若いファンを呼び込むという、面白い逆転現象が起きている。