毎年実施される「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」を精読すると、高校生の身体能力には明確なトレンドが存在する。長引いた活動制限の余波やスマートフォンの接触時間増加により、持久力や投力の平均値は過去のピーク時に比べて停滞傾向にある一方、日頃から計画的なトレーニングを行う層との間で二極化が顕著だ。
多くの高校で用いられる「総合評価基準(新体力テストA〜E判定)」において、最高ランクのA判定を勝ち取るためのボーダーラインは決して低くない。男子でおよそ65点以上、女子でおよそ63点以上(合計80点満点)が必要とされる。全8種目でバランスよく7〜8点以上を積み上げなければ到達できない計算だ。平均値付近で足踏みしている生徒が壁を破るには、全種目の底上げではなく、配点効率の高い種目に絞った戦略的アプローチが求められる。