月々の支払額を劇的に抑えられるとしてショールームで前面に押し出されるのが「残価設定クレジット」や各種「カーリース」である。数年後の予想下取り価格(残価)を最終回の支払いに据え置くことで、一見すると手頃な月払いで上位グレードに乗れる魔法の仕組みに見える。だが、ここには見落としてはならない構造的なコストが潜んでいる。
残価設定型プランにおいて最も注意すべきは、据え置いた残価部分に対しても契約期間中は満額の金利が課され続けている点だ。元金が減るスピードが通常の分割払いよりも格段に遅いため、支払う利息の総額はむしろ割高になる。さらに、走行距離制限や車両の傷・凹みに対する原状回復義務が厳格に定められており、契約満了時の車両査定が想定を下回れば、突発的な追加精算を求められるリスクもつきまとう。
加えて、カーリースや分割払いの契約情報は信用情報機関に逐一登録される。今後数年以内に住宅ローンの新規組成や借り換えを控えている世帯にとっては、自動車関連の借入残高が審査上の借入可能額を大きく圧迫する要因になりかねない。表面的な月額の安さだけで飛びつくのは早計である。