ネット上のコミュニティやSNSを観察すると、「40歳になった瞬間に初老と呼ばれる理不尽さ」に関する投稿が定期的に話題を集めています。Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトでも、「同級生から40歳は初老だと言われて傷ついた」「30代後半から40代前半のアラフォーは初老に入るのか」という疑問が数多く寄せられています。 実際の投稿や証言からは、以下のような興味深い心理構造が浮かび上がります。
第一に、「自己防衛としての自虐的用法」です。体力の衰えや老眼の自覚症状が出始めた40代が、「もう初老だから無理はきかないよ」と自ら口にするケースです。これは周囲に対して過度な期待を下げさせ、気後れを和らげるユーモアとして機能しています。
第二に、「他者からのラベリングに対する強い拒絶反応」です。現代の40歳前後はキャリアの最盛期であり、外見も若々しい人が大半を占めます。そのため、同僚や知人から「初老」と規定されることに対しては、強い侮辱やハラスメントに近い不快感を抱く人が少なくありません。
NHK放送文化研究所のことば(放送用語)委員会でも、かつて40歳を指していた初老について、寿命が延びた現代では「60歳前後と捉える人が大半」であるとし、視聴者に違和感や不快感を与えない表現への配慮が明記されています。